喪中はがきの基本マナー

「喪中はがき」を受け取ったことはあっても、いざ自分が出すことになると、意外と「喪中はがき」のマナーなどを知らないことに気づいたりしますよね。

 

「どこまでが喪中なの?」「いつまでに喪中はがきを送ればいいの?」「何を書けばいいの?」「誰に送ればいいの?」など、いろいろな疑問が出てくるのではないでしょうか。

 

ここでは「喪中はがき」のマナーや書き方、文例などをご紹介します。

喪中はがきとは?

喪中葉書印刷

 「喪」というのは,先祖を大切にする教えを説いた儒教に基づくもので、本来は近親者が無くなった際に一定期間喪服を着用して故人の冥福を祈り、慎ましく生活を送ることをいい、「喪中」とはその喪に服する期間をさします。
 

 その年にご家族を亡くされた場合に、喪に服していることを伝え、年賀状での新年のご挨拶を差し控えたいことを伝えるために出すはがきが「喪中はがき」です。

 

  これは毎年年賀状をお送りくださる方々への配慮といえます。

また、身内だけで葬儀を行った場合などには、故人の訃報を伝える役割も担っています。

 

 

喪中の範囲は?

親戚の方が亡くなったとき、「自分は喪中の範囲なのか?」と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

本来、喪中の期間は続柄によって異なるのですが、一般的に「2親等内の親族が亡くなった場合」に喪中となります。

2親等内の親族とは、配偶者、父母、義父母、子、兄弟姉妹、祖父母、孫、兄弟姉妹の配偶者、義兄弟姉妹、義兄弟姉妹の配偶者、義祖父母 です。

 

これは一般的な基準なので、2親等内の方が亡くなったからといって必ず喪中はがきを出さなければならないというわけではありません。また、3親等以上離れていても、親交が深かった場合などは喪中とする場合もあります。

 

単純に続柄だけでなく、亡くなった方への悲しみの気持ちの度合いによって判断されるといいかもしれません。

 

誰に出せばいいの?

「喪中はがき」はどのような相手に送ればいいのでしょうか。

 

  • 自分が毎年年賀状のやり取りをしている人

「喪中はがき」は喪中であることをお知らせするものではなく、「年賀状での新年のご挨拶を差し控えたいことを伝える」ものです。葬儀に参列した方であっても、年賀状のやり取りをしている方に対しては「喪中はがき」を送るようにしましょう。

親戚同士で双方が喪中の場合はお互い送付を省略する場合もあります。

 

  • 自分の仕事上の関係者

年賀状のやり取りがあるお仕事上の関係者の方には「喪中はがき」を送るようにしましょう。

しかし、近年は仕事上のみのお付き合いの方に対しては、例年通り年賀状を出すことが多くなってきているようです。

 

  • 故人の友人などは?

「喪中はがき」は「年賀状での新年のご挨拶を差し控えたいことを伝える」ものなので、故人が亡くなったことを知らない方(葬儀に参列されていない方など)には「死亡通知」を送付するとよいでしょう。「喪中はがき」とは別の文面で送りましょう。

 

 

いつまでに出せばいいの?

「喪中はがき」は、年賀状での新年のご挨拶を差し控えたいことを伝えるために出すものです。

相手が年賀状を投函してしまった後に「喪中はがき」が届くことのないよう、早めに準備して投函するようにしましょう。
年賀状受付開始の12月中旬に間に合うよう、11月下旬から12月初旬には届くようにするのがよいでしょう。

何を書けばいい?

「喪中はがき」の構成はほぼ決まっています。

構成は下記のとおりです。

 

①喪中を知らせる挨拶

②誰がいつ何歳で亡くなったのか

③日頃お世話になっているお礼と新しい年の支援をお願いする言葉など

④日付

 

書き方のポイント

  • 頭語や結語、時候の挨拶などは必要ありません。
  • 行頭の一字下げは必要なく、句読点は入れません。
  • 「誰が」の部分には、故人の続柄とお名前を記載します。(夫婦連名の場合、ご主人からみた続柄を表記することが多いです。)
  • 縦書きの場合、数字は「十一月」のように漢数字で表記します。 

 

喪中はがきの文例

文例をいくつか紹介します。

続柄・名前・年齢・月などを実際の内容に合わせて書き換えてください。

喪中はがき 文例1

喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます

父〇〇が本年〇〇月に○歳にて永眠いたしました

本年中に賜りました御厚情に心より御礼申し上げます

明年も変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます

 

喪中はがき 文例2

喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます

本年○○月に母 ○○(享年○才)が永眠致しました

ここに本年中に賜りましたご厚情に感謝致しますと共に

皆様に良き年が訪れますようお祈り申し上げます