はがき印刷用画像の解像度について
解像度とは、「画像のきめ細かさを表す尺度」のことです。 コンピューターのディスプレー、テレビ、デジタルカメラや携帯電話の液晶画面の場合、画面を構成する画素の横と縦の積で表します。つまり画素数とは画素の最小単位である“ピクセル”が、一定の範囲内にどれだけ存在するかを表します。 例えば200万画素と書いてあるカメラは、横1600個と1250個の画像(ピクセル)で出来ています。つまり1600ピクセル×(かける)1250ピクセル=2,000,000ピクセルとなるわけです。カメラの場合は、画素子で解像度を表し、プリンターの出力やイメージスキャナーの読み取りの場合は、1インチあたりのドットの数(dpi)で表します。
印刷に必要な解像度はどのくらいの画素数が必要なのでしょうか
年賀状は、100mm×148mmのサイズでできています。当社では、はがきサイズより少し大きいサイズのデータをはがきからはみ出すように印刷しています。このはみ出す部分を「塗り足し」と呼んでおり、詳しくは、コチラをお読みください。さて、はがきより少し大きいサイズとして、当社では106mm×154mmでの入稿をお願いしています。
犬の写真で考えてみましょう
この犬の写真は、年賀状に最適な106mm×154mmサイズに切り取られています。この画像は、横2112個、縦1461個の画素でできています。拡大して画素を確認してみましょう。
右目を拡大して見てみましょう。
右目を拡大してみます
拡大した画像は、154ピクセル×106ピクセルとなっています。
さらに拡大してみます。
白いマス目が、明瞭になってきました。この1マスが、1画素、1ピクセルということになります。
このように、印刷に必要な解像度は、横2112×1461個(ピクセル)の画素からできている画像が必要ということになります。
モニターの画素数は72dpi(約25mmに72画素)、かなり粗いんです
低解像度
中解像度
高解像度
左の犬の画像は、どれも同じぐらい綺麗に見えていますが、画像をクリックしてみてください。虫めがねのアイコンで限界まで拡大したものが、本当の解像度です。
中央の写真は、1インチ(約25mm)に72画素(つまり72dpi)の基準で3つの画像を縦に並べた時の画像です。
右の写真は、実際に印刷した時の画像の様子です。クリックして実際の画像を確認してください。
明らかに、一番上が粗い画像で、一番下が鮮明な画像です。
このように、印刷には、モニター画面と違って高い画素数が求められるです。ホームページの画面を印刷すると、写真がボケボケ ガビガビになるのは、この仕組みによります。
粗い画像の解像度を上げてもダメな例
元の低解像度画像
画像ソフトで画素数だけ
増やした画像(20万画素)
画像ソフトで画素数だけ
増やした画像(40万画素)
では、画素数が多ければいいのでしょうか?
いいえ違います。
左の写真は、解像度の低い画像を無理矢理画像ソフトで画素数だけを多くした画像です。上からクリックして画像を見てください。20万画素、40万画素、120万画像の画像となっていますが、解像度が低い画像をいくら画素数だけを多くしても(つまり、拡大したところで)鮮明にはなりません。「解像度」の文字でもクリックして拡大後の画像を確認してみてください。
解像度だけを上げてもダメなことがわかります。
これは、画素数が多くて解像度が高かろうが、ぼけた写真が使えないのと同じことですね。
つまり、綺麗に印刷するなら、元画像が鮮明な高解像度の画像を使う必要があるのです
はがきに写真をレイアウトする時は、必ず撮影した時の解像度を変えずに保存した画像を使用してください。
そして、実寸のサイズはがき(当社の場合はふち無し用の154×106mm(2112×1461ピクセル)のアートボードに文字をレイアウトしてください。
これを守れば、鮮明な画像を作ることができます。