2012年

10月

14日

喪中はがきの歴史とマナー

 その年に近親者に不幸があった場合、毎年年賀状を出している方に、今年は喪に服しているので祝い事は行いませんと事前にお知らせするための挨拶(年賀状の欠礼挨拶状)が、喪中はがきです。最近は宗教的な儀礼というよりは故人への愛情・感謝の気持ち、また、故人を失ったことの悲しみの表現、などの意味が強くなってきています。



喪中の意味と歴史

 現在ではほとんど当たり前のように行っている喪中はがきですが、それほど古い由来の風習ではありません。「喪」や「忌」という言葉は、先祖を大切にする教えを説いた儒教に基づくもので,本来は近親者が無くなった際に一定期間喪服を着用して故人の冥福を祈り、慎ましく生活を送ることをいい、「喪中」は、喪に服する期間をさします。
 「喪中はがき」は年賀状の欠礼の挨拶状です。「喪中はがき」の風習は、郵便で年始の挨拶を行う「年賀状」自体が風習として定着した明治15年頃より後に生まれた風習です。もともとこの時代の「喪中はがき」は、皇室の大喪に対し官吏などが出したものでした。それが次第に皇室の大喪だけではなく、個人の喪中のための喪中はがきとして大正時代に徐々に広まり、昭和初期に徐々に一部階層の風習となっていきました。戦後になり、お年玉つき年賀はがきの爆発的なヒットにより年賀状の風習が一般家庭に一挙に広まりました。これを機に昭和三十年代に喪中はがきも一般家庭に広く普及し、現在に至っています。

喪中はがきのマナー

喪中はがき、誰が亡くなった時出すもの?
 一般的には、故人との関わりの深さやご本人の気持ちによりますが、二親等まで出します。最近では、両親・配偶者・子・配偶者の両親の一親等と二親等の兄弟姉妹までは出すようですが、二親等の祖父母の場合は出されないという方が増えてきています。故人と同居していた場合は出す、そうでない場合は出さないという場合もあるようです。


喪中はがきを出す相手
 喪中はがきどこまでの範囲に出すべきなのでしょうか? 一般的には、年賀欠礼の挨拶状ですから、毎年年賀状を交換している方に出します。実際には、喪中であることを改めて申し述べる必要のないいわゆる「身内」には出ず、仕事関係先へは例年通り年賀状を出す方というのが多いようです。また、まったく故人と面識のない友人などには例年通り年賀状を出す、という方も増えてきています。近年では、故人との関係が深い方には出すけれども、故人と面識がなかったりその存在を知らない方には出さない、という傾向に徐々に変わってきているようです。

喪中はがきを出す時期
 喪中はがきは、年賀欠礼の挨拶であり、本来は年内(年賀の挨拶を行う新年の前)に届けば問題ありませんが、現在では喪中はがきをいただいた方は年賀状を送らないというのが礼儀となっていますので、先方が年賀状の準備にとりかかる前の、11月中旬から遅くとも12月初旬には届くように出すのが良いでしょう。

喪中はがきをもらった場合
 喪中はがきをもらった相手に年賀状を出すのは控えます。何かしら相手に自分の近況などを伝えた挨拶状を出したいという場合は、松の内(1月7日)が明けてから「寒中見舞い」を送りましょう。最近では、こういった慣習を考慮して、寒中お見舞いのテンプレートも数多く用意されていますので、初めて寒中お見舞いを出そうという方は、インターネットで検索してみてもいいでしょう。