喪中はがき:喪中であることを相手に知らせるには?

ふち無しはがき印刷の喪中はがき

■そもそも喪中とは…?

 「喪」というのは,先祖崇拝や先祖供養を説いた儒教に基づくもので,本来は近親者が無くなった際に一定期間喪服を着用して故人の冥福を祈り、慎ましく生活を送ることをいい、「喪中」とはその喪に服する期間の事をさします。日本では明治時代の初期に発布された「服忌令」に定めた「服喪期間」のうち父母の13ヶ月が起源になっており、現在では一周忌(死去1年後)までの1年間を喪中とするのが一般的です。亡くなられた月を1ヶ月目と数えますから,今年の1月に亡くなったのであれば,来年の1月末までが服喪期間となります。服喪期間は,慶事を控えるというのが習わしですので、注連飾り(しめかざり)などはしないものです。

 

■喪中はがき(年賀欠礼)

 年賀状も正月行事ですから、慶事を控えるため年賀状を出すのを止め、それを知らせる『喪中はがき(年賀欠礼)』を出すのが礼儀です。
 多くの方が年賀状を用意する12月初旬までには、先方に届くように喪中はがき(年賀欠礼状)を出しましょう。年末に亡くなった場合や身内だけで葬儀を行った場合などには、故人の訃報を伝える役割も担っています。そういったケースでは故人と年賀状のやりとりがあった方々にも忘れずに送るようにしましょう。
 なお肉親以外のご不幸の場合、仕事上の年賀状(職場から取引先の会社に出す新年の賀詞)は、出しても構いません。 

喪中はがきの内容は何を書いたら良い?

■喪中はがきには何をどのように書いたらいい?

  では、喪中はがきには実際何を書いて出せばよいのでしょうか?

 喪中はがきには、頭語や結語、時候の挨拶などは必要ありません。

文章の部分は、行頭の一字下げは必要なく、句読点は入れません。

喪中であることを知らせ、亡くなった方のお名前、喪主との続柄、亡くなった日、亡くなった年齢などを伝えます。

以下に喪中はがきに書く順番に文例を挙げてみます。

 

喪中を知らせる言葉の例

  • 喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
  • 喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます
  • 喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
  • 服喪中につき年頭のご挨拶をご遠慮させていただきます

 

②亡くなった方との続柄とお名前

  • 祖父、祖母、父、母、義父、義母など


③亡くなった日、年齢
 日付・年齢を記載します。名前、年齢、死亡日、続柄といった項目のうち、どうしても知らせたくない項目は、記載しない場合もあります。

  • 母 すみれ(九十歳)、去る六月二十八日に永眠いたしました
  • 祖父 長次郎が四月十五日に九十八歳で永眠いたしました


④日頃お世話になっているお礼
 日頃お世話になっている御礼の言葉を書きます。できれば⑤の前にくるようにします。

  • 本年中に賜りました御厚情に心より御礼申し上げます
  • 本年中の御厚情に深く感謝申し上げます


⑤新しい年の、お付き合いや支援をお願いする言葉など
 新しい年のおつき合いをお願いする言葉。できれば「本文」の最後にくるようにします。

  • 明年も変わらぬご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
  • 明くる年も変わらぬ ご交誼の程宜しくお願い申し上げます


⑥日付
日付を入れます。西暦は用いず、投函日が11月月末であっても、12月と書いて構いません。

  • 令和○○年○○月  など


⑦差出人名
 家族は連名で出して構いません。郵便番号、マンション名、部屋番号も忘れずに記載しましょう。