年賀状のデザイン

年賀状によく使われるデザイン、イラストには大きく分けて次のようなものがあります。 今年はどんな年賀状にしようか、制作される際の参考にしてみて下さいね。

■干支のイラスト

 これはもう年賀状の定番ですね。十二支の中から、その年の干支の動物のイラストや文字、デザインを使います。最近ではイラストではなく、書のデザインも好まれているようです。

初日の出

 一年最初の日、元旦の日の出は、「昇る」ということから、昔から縁起物(おめでたいもの)とされています。また「初」がつくため、 さらにありがたいものとされます。

 初日の出や富士山のご来光に代表されるような縁起物は、日本独特ともいわれる朝日信仰(太陽信仰)の象徴とも言えるでしょう。「日出ずる国(ひいずるくに)」や「日本(ひのもと)」が美称であることや「天晴れ(あっぱれ)」または「早起き」が美徳であることからも、日本人と太陽信仰は深いつながりがあることがわかりますね。

七福神

 縁起物のひとつ。大黒天、恵比須、弁財天、布袋(ほてい)、毘沙門天(びしゃもんてん)、福禄寿、寿老人の七人の神様。ちなみに、お正月の2日に枕の下に「七福神の乗った宝船の絵」を入れておくと、良い初夢が見られると言われています。

 宝船(たからぶね)とは、七福神が乗る宝物を積み込んだ帆船のことで、新年をあらわす季語でもあります。宝船には珊瑚・金銀・宝石など、様々な宝物が積み込まれているため、おめでたい船とされています。

■松竹梅

松竹梅は、そもそも中国で「歳寒三友」(さいかんのさんゆう)と呼ばれ、好んで画の題材とされてきました。それが日本に伝わり、めでたいものとして慶事の象徴とされました。「松竹梅」の順番は、おめでたいものに加わった時代順(松→平安時から、竹→室町時代から、梅→江戸時代から)なのです。

  • 松竹梅の由来

松:常緑樹で一年中枯れることがなく、1株に雄と雌があることから大変めでたい木とされ、日本では古くから神の宿る神聖なものとされてきました。、また何十年、何百年と生きることから「節操・長寿・不老不死」を表すものとされています。
竹:常緑樹で一年中枯れることがなく、根が周囲にはり次々と新芽を出して広がることから「子孫繁栄」を表すものとされています。
梅:苔が生えるほどの樹齢となっても、春に美しく花を咲かせる生命力の強さから、「高貴なもの・長寿」を表すものとされています。

■しめ飾り、門松、独楽(こま)、凧(たこ)、羽子板と羽、獅子舞など
 しめ飾りや門松は、お正月を祝う縁起物、独楽(こま)、凧、羽子板とその羽はお正月に子どもたちが遊ぶ季節を代表するものです。獅子舞もお正月の行事(獅子に頭を噛まれると、その年は無病息災であると言われています)として、今でも各地で行われていますね。

 いずれもお正月の風物詩として相応しい絵柄と捉えられ、年賀状にデザイン的に使われています。